著者︙アイ・ウェイウェイ
発刊:2013年11月10日
定価:1,500円(+消費税)
判型:新書判・上製
頁数:144頁
ISBN:978-4-907083-07-6 C0070

森美術館での個展で46万人を集め、世界の美術館が展覧会を熱望する中国人アーティストによる初のメッセージ集。2008年北京五輪メインスタジアム「鳥の巣」の設計で一躍有名になるが、同年起きた四川大地震で手抜き工事による校舎崩壊の犠牲になった何千人もの子供の調査に着手し、人権運動を本格化する。以降、歯に衣着せぬ物言いで反政府的立場をとり、自宅軟禁や逮捕・拘留も経験。現在も監視下にあるが、ツイッターや欧米メディアを通じて、人権と表現の自由を求めて世界中にメッセージを送り続けている。

目次

アイ・ウェイウェイ主義
1章 表現の自由
2章 芸術と行動主義について
3章 政府、権力、善悪の見極めについて
4章 ディジタル化された世界について
5 章 歴史、歴史的瞬間、未来について
6章 詩的な随想
解説◎アイ・ウェイウェイ主義──意識の芸術 片岡真実
編者の言葉◎ラリー・ウォーシュ/ J・リチャード・アレン
翻訳:木下哲夫

 

著者プロフィール
アイ・ウェイウェイ(アイ・ウェイウェイ)

現代美術家、人権運動家。1957年、中国現代詩壇を代表する詩人アイ・チンを父に北京で生まれる。生後すぐに父が下放され、一家で新疆ウイグル自治区に移住、16年を過ごす。1978年北京フォルムアカデミーに入学するが、すぐに渡米。ニューヨークを中心に滞在し、西洋の近現代美術と出会う。1993年に帰国し、出版や展覧会を企画、多数の建築プロジェクトを手がける。2007年の「ドクメンタ」展、および2008年の北京五輪メインスタジアム「鳥の巣」の設計で一躍国際的にその名を知られるが、五輪の祭典とは距離を置く。一方で、同年起こった四川大地震で、倒壊した校舎の下敷きになり亡くなった何千人もの子どもたちの調査に着手。以降、人権運動を本格化するに伴い、政府による直接的な介入が日常化する。2009年7月、森美術館で日本初の本格的な個展「何に因って?」が開始。46万人を動員する。2011年4月、北京空港で拘束され、81日間の拘留。現在も移動を制限されているが、ツイッターや欧米メディアを通じて活発な発言を続けている。

書評:月刊ウェブマガジン『学芸カフェ』
http://www.gakugei-pub.jp/kanren/toshiken/#pageGroupC