とりとめもない話

著者:水谷八重子
発刊:2015年9月11日
価格:1,700円(+消費税)
判型: 四六判 並製
頁数:248 頁
ISBN 978-4-907083-28-1 C0074

女優、歌手、エッセイスト……稀代のエンターテイナーが綴る、母のこと、芝居への思い、そして日々の暮らし。

今年で60周年を迎える女優、水谷八重子のエッセイ集。母である初代水谷八重子への愛と葛藤、新派演劇への情熱、そして日常の何気ない一コマが、芝居のような軽快な文体と切り口で語られる。本文に登場する演劇人は90名。文字通り「舞台裏」エピソードを満載!

目次
1章 私、女優になりたい
女優になりたい …………………………12
母と子 Ⅰ …………………………20
母と子 Ⅱ …………………………28
母と子 Ⅲ …………………………37
母と子 Ⅳ …………………………44
可愛い母 …………………………53
母と家族と友達会 …………………………61

2章 百年前のオッペケペ
自分を見つめて …………………………72
国籍だって気にしない…………………………80
新派の存在価値 …………………………89
痛くなくっちゃ覚えない ………………………… 98
たしかに継いだ母の血を …………………………107
思い出の風の盆 …………………………115
城端町の曳山祭 …………………………124
百年前のオッペケペ …………………………133

3章 こんな日もある、時もある
私と目 …………………………142
時代遅れのこの私 …………………………150
ヤマネコ・トマトの宅急便 …………………………158
こんな日もある、時もある …………………………167
私のオリンピック …………………………175
私のパソコン日記 …………………………185
お便りの今日この頃 …………………………194
猫、お前にはまった! …………………………202
拝啓、初代水谷八重子さま …………………………212

人物紹介
水谷八重子・年譜E&A_jacket+obi_R02_0717

著者紹介
水谷八重子(ミズタニヤエコ)
母は新派の名女優初代水谷八重子。
1955(昭和30)年、歌舞伎座の新派公演にて初舞台。以来、水谷良重の名で舞台、映画、テレビなど幅広く出演し、歌手としても活躍。
1995年、二代目水谷八重子を襲名。新派の看板女優として、「滝の白糸」「日本橋」「婦系図」「鹿鳴館」など新派の古典でその魅力を発揮。初代八重子や花柳章太郎の芸を取り込みながらも自身の個性と才能を生かした舞台が多く、多くの観客に感動を与えている。朗読にも力を入れており、瀬戸内寂聴訳の「源氏物語」の朗読や、樋口一葉の「大つごもり」を毎年末に朗読劇として上演している。さらに「恋女房」「小五さま」などでは演出も手がけた。
主な受賞歴は、1978年「滝の白糸」「祇園の女」で菊田一夫演劇賞、1988年「佃の渡し」「京舞」で松尾芸能賞大賞、1992年「佃の渡し」で芸術選奨文部大臣賞、芸術祭賞、都民文化栄誉章など。2001年に紫綬褒章を受章。
エッセイストとしても知られ、日本エッセイストクラブ選ベストエッセイ集に2000年版から2003年版まで4年連続で選ばれた。