bc68_rgb_webBIOCITY ビオシティ68号

特集
低炭素型社会に向けたデザインとアクション
建築・都市・コミュニティ
監修 糸長浩司(日本大学生物資源科学部)

COP21 パリ協定へのアメリカと中国の批准を受け、加速される低炭素(ローカーボン)型社会へのシフトがテーマ。ゼロ・エネルギー建築、低炭素都市づくり、企業の取り組み、コミュニティ、ライフスタイルなどの視点から、最新のデザインと実践を報告。日本建築家協会メンバーより写真やグラフ、チャートを駆使した世界の建築動向や国内外のまちづくり事例など最新情報を満載。世界最大コウハウジング「イサカビレッジ」(アメリカ)ほか3つのコミュニティからは、エコライフを実践する人々の暮らしと具体的なメソッドを紹介。

目次
巻頭言 低炭素社会・経済・環境の理念 糸長浩司

基調論文 低炭素社会型構築のデザイン
自立する小さな環境世界へ 中村 勉

低炭素社会構築の環境工学シナリオ
日本建築学会を中心とした活動 吉野 博

低炭素都市づくりの実現にむけて
都市計画のアクションプラン 小澤一郎

ゼロ・エネルギー建築デザインは可能か
ZEBからZNCへ 大野二郎

気候変動対策から持続可能社会へ
2050年へ向けた排出削減シナリオ 外岡 豊

アジア低炭素社会に向けて
日本との交流を通じた取り組み 藤野純一

脱炭素社会を目指すビジネスの取り組み
削減目標の新しいスタンダードへ 池原庸介

都市型・開放型エコビレッジ
アズワン鈴鹿コミュニティの試み 片山弘子

低炭素社会をめざすコミュニティ
エコビレッジイサカのライフスタイル カート・ピバ+千恵子・ピバ

エコライフの学びの場づくり
北海道エコビレッジ推進プロジェクト 坂本純科
ミニ連載
ヴィンテージ・アナログの世界 レコード・レーベルの黄金期 ⑪_高荷洋一

江戸初期の三筆② 本阿弥光悦の下絵詩歌巻_恵美千鶴子
連載
動物たちの文化誌⑯ 戦争と動物たち_早川 篤
コミュニティデザイン学科通信 ⑤ 学びの最大限化とモヤモヤ感_出野紀子

著者紹介
糸長浩司
日本大学生物資源科学部教授。環境と共生するあり方について研究し、飯舘村の支援活動などを行う。NPO法人エコロジー・アーキスケープ代表理事。1995年に日本のパーマカルチャー運動を始め、アグロフォレストリー「食べられる森」、エコビレッジの実践的研究を進める。福島の再生農業として、バイオエネルギー生産農業システムを模索し、ブラジルの研究を進めている。

中村勉(なかむら・べん)
建築家。ものつくり大学名誉教授。日本建築学会低炭素社会推進会議WG代表主査。日本建築家協会JIA環境行動ラボ主任研究員、東京建築士会会長・環境委員会委員長。環境省の環境研究総合推進費の支援により、日本建築学会で「低炭素社会の理想都市実現に向けた研究」を3年間実施。

吉野 博(よしの・ひろし)
東北大学名誉教授・総長特命教授、低炭素社会推進会議議長。東北大学教授、日本建築学会会長(2013年~15年)を経て現職。専門は建築環境工学。

小澤一郎(おざわ・いちろう)
都市づくりパブリックデザインセンター顧問。建設省、都市整備公団、早稲田大学理工総研客員教授、日本都市計画学会低炭素社会形成特別委員長を経て現職。

大野二郎(おおの・じろう)
日本設計 環境創造マネジメントセンター シニアアドバイザー。日本建築学会地球環境委員会委員、日本太陽エネルギー学会理事、太陽エネルギーデザイン研究会会長。低炭素社会に向けて環境都市デザイン・環境建築デザインの取り組みを行う。主な環境建築デザインに、沖縄熱帯ドリームセンター(BCS賞)、投資育成ビル(JIA環境建築賞)、J-House(TEPCO環境建築賞)などがある。

外岡 豊(とのおか・ゆたか)
埼玉大学名誉教授。エネルギーと環境、特に温室効果ガスと大気汚染物質の排出削減対策、持続可能社会論について研究。現在、低炭素社会推進会議幹事、森街再生会議、NPO・EEハーモニー代表、エコステージ協会理事などをつとめる。

藤野純一(ふじの・じゅんいち)
地球環境戦略研究機関主席研究員/国立環境研究所主任研究員。日本低炭素社会シナリオ研究で2050年までにCO2を大幅削減する社会を描いたことなどから、日本の温暖化目標値づくりや「環境未来都市」構想のコンセプトづくりに関わる。

池原庸介(いけはら・ようすけ)
WWFジャパン気候変動・エネルギーグループ プロジェクトリーダー。企業で環境関連業務に従事した後、英エディンバラ大学で気候変動科学の研究に従事。2008年より現職。企業の温暖化対策ランキングプロジェクトなどを通じ、主に気候変動分野における企業協働に取り組んでいる。グリーン電力証書制度運営委員。

片山弘子(かたやま・ひろこ)
NPO法人えこびれっじネット日本GEN-Japan代表理事。市民的公共性、コミュニケーションの場の研究を経て、アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティに拠点を置き、「持続可能な社会
づくりカレッジ」を立ち上げる。持続可能な人間関係づくりのための教育プログラムの開発と実践、その運営に携わる。

カート・ピパ+千恵子・ピパ
Kurt and Chieko Pipa
2008年エコビレッジイサカに移住。2009年NPO「さすてなライフクラブ」を起業。主に日本人を対象に、エコビレッジにおける持続可能なライフスタイルの体験プログラムを実施。カートは英和翻訳とウェルズ大学の専任講師として、日本語とガーデニングを教える。千恵子はピアノ教師。

坂本純科(さかもと・じゅんか)
NPO法人北海道エコビレッジ推進プロジェクト代表。1991年北海道大学農学部卒業後、札幌市職員となる(環境局勤務)。2004年退職。06年より2年間ヨーロッパに滞在し、様々なエコビレッジを訪問。09年エコビレッジライフ体験塾を開講。